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制作の裏側 木曜日講師 滝口

アトリエラピス木曜日講師の滝口です。
初めてブログを投稿させていただきます。

去年のラピス展に出品させていただきました、ゴシック風額縁の制作過程を紹介させていただきます。

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ゴシック風額縁とフラ・アンジェリコのボスコ・アイ・フラーティの祭壇画一部模写

この額縁の構想を初めてから完成までは約3年の月日を費やしました。勿論毎日作業をしていた訳では無く、全く制作出来ない時もありましたのでこのように制作期間が長くなってしまいました。

そもそもこの額縁を作ろうと思い立ったのは、土曜日講師の筒井先生が以前に作られたフランボアイアン額縁に憧れた所が大きかったです。又ゴシック期の豪華絢爛で装飾が細かい額縁は現存数が極端に少ないという所に興味を引かれたからでした。
結局模刻をしたくても資料数が限られ、写真等もあまり質の良い物が見つからなかった為、ゴシック建築を参考にしながらオリジナルの額縁を制作する事にしました。

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実際に作った設計図

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大きくなってしまうので厚みを出しながらどうやって軽くするか、が1番の課題でした。

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バラ窓も全て手作業で一枚一枚開けました。

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筒井先生のアドバイスも多分に取り入れやっと生地が完成。ここまでがとてつもなく長かったです。
私の力量と初めての複雑な額縁制作で当初予定していたものよりゴシック感が薄くなりました。

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石膏を塗り終えたところ。

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地道に金箔貼り、磨いて…完成!

こうして思ったよりも立派な作品に仕上がってくれたのでした。
制作を通して手際が悪かった所や改善点が多々出てきました。この作品はこれ以上作るつもりはありませんが、他の作品を制作する時に大いに役に立つ事と思います。

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました。

木曜日 たきぐち

by johanesvermeer02 | 2019-04-18 19:38
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