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色について   ーこの顔料は何故青いー

色を私たちは一体どのように捉えるのでしょうか。
この画像は太陽光が当たった顔料部分は青い光を反射してそれ以外の光は吸収して私たちの眼には顔料は青く見えます。
つまり、顔料そのものが色を持っているのではなく最も青の光を反射してこの顔料は青く見えるのです。
例えば、白いコーヒーカップに黄色い光を当てるとそのコーヒーカップは黄色く見えます。光の色によってものの色の見え方が
変わってきます。
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私たちは眼でものを見ていると思いがちですが、眼は光を受光するカメラの役割を果たします。
光は眼の表面の角膜を通り、レンズの役割を持つ水晶体へと続きます。そして奥にある網膜で感光します。
実際には上の画像は何と私たちの網膜では下のように上下が逆さまに映ります。
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網膜で感光した光は電気信号に変えられて視神経を通って大脳の視覚を司る視覚中枢に伝えられます。
この視覚中枢で視神経興奮の総合作用が行われ、ものの色として知覚されるのです。
ここでは過去の経験や記憶などの相互作用も行われ、人それぞれの生活環境による連想や感情が呼び起こされて、色を見る事、すなわちものを見る事についての情緒も起きます。
私たちの「見える」というものは実際のところは光を感じて脳で理解しているのかもしれません。
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これは原色の色を混ぜる段階から混色を進める全体を示しています。
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これは最終的に微調整をする段階のパレットです。
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作った色のカラーチャートは今後の展開には欠かせません。
色とは実にデリケートで奥深いものです。
私たちは眼で見ていると思いがちですが、実は眼を通った情報が脳で再構築されて私たちは見るということを認知しているという事になります。
この事はもう一つの感覚である聴覚にも同様な事が言えます。実に不思議です。




by johanesvermeer02 | 2017-10-24 22:12 | 生活
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