LAPISを始めてから既に17年もの歳月が過ぎ去ろうとしていますが、
その中で一貫して行ってきたのが「古典技法」です。 「古典技法」とは何か?古典の魅力とは何か? 大きな命題です。 この画像はLAPISのアシスタントの滝口さんの制作中の作品ですが、この中にそのヒントが 隠されているように思えます。 この作品は中世の技法とイメージで制作をしています。絵画と制作途中の額縁ですが、額縁には彫刻と建築の要素も組み込まれています。 これは私の私見ですが、 西洋美術の世界では「古典美術」とはギリシア・ローマ時代の美術を指します。 その中でも特にギリシア時代の美術は古典の中でも特筆に値すると思われます。 絵画・彫刻・建築が現在のようにそれぞれ分化されておらず、 ある「美」の価値観に沿って統一された方向性をもって表されていたと思われます。 残念ながら当時のギリシア人そのものの書籍は現存していませんが、、ギリシアから影響を受けた多くの時代と地域を経た様々なものとしてイスラム圏の文献やギリシアの遺跡からも我々は単に当時の様子を想像するにすぎません。 「美」に対する価値観は哲学を含めて、ある意味では当時に既に完成されていたと言わざるを得ないのかも知れません。 その後、美術の世界では「古典」から新たな価値を見出そうとする様々な運動が起き、その度にそれぞれの時代の「美」に対する 価値観を見直すきっかけにもなったのだと思います。 現在の私たちの「美」に対する価値観は混沌としか言いようがないかも知れません。 そのような中で「美」の本質を追い求めるためにこの17年もの歳月を費やしてきたのだと思います。 「美」の本質に向けて様々な要素を1つの作品に組み込んで時間をかけて作り上げること。 もしかしたらこれが追い求める「古典の本質」魅力なのかも知れません。 記 筒井
by johanesvermeer02
| 2017-09-03 10:52
| 想い
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