Tempera Mediumについて
今日の日本ではテンペラといえばそのほとんどが卵黄テンペラを意味しますが、
Tempera(テンペラ)とは語源はラテン語のTemperare(かき混ぜる)から派生したイタリア語です。
様々なかき混ぜ方のうちで、主に粉と液体を混ぜてドロドロの状態にすることを意味していて18世紀中頃までは「テンペラ」の意味は卵以外に膠、アラビアゴム、麦糊、カゼインなどで顔料を練った水性絵具の総称として用いられていました。

ここの写真は左側の黄色っぽいのが卵黄メディウムで、黄金背景金箔技法のテンペラ画やテンペラ画のみで描く場合によく使われます。
右側のやや白っぽいのが油絵具との親和性を増すために全卵にダマール溶液を混ぜたメディウムで、こちらは油彩と併用して描いてゆく混合技法などによく用いられるメディウムです。
用途に応じたメディウムが必要になります。