最近のatelier LAPIS月曜コースでは2つの流行があります。
そのひとつがグラッフィート技法を使うこと。 グラッフィート技法とは 水押しした箔を磨いた上に 絵具を塗って覆い隠し その絵具を掻き落として下の箔を見せる方法。 全面に箔を使いますので贅沢ではありますが とても細い繊細な模様を表現できる魅力もあります。 今この技法を用いる作品制作に取り組んでいる生徒さんは3人ですが まずはTAさんの作業風景からご紹介します。 1月に木地にオーナメントを取り付け ボローニャ石膏を塗りました。 ![]() そして2月に入り 赤と黄のボーロを混ぜて茶色にしたものを塗り 全面に純金箔を水押ししました。 メノウ磨きによって金の塊りのように美しく仕上がっています。 ![]() そしてそして 卵黄テンペラで箔の表面をすべて覆います。 なんだか勿体ないように感じてしまいますが・・・。 ![]() さぁいよいよ グラッフィート(掻き落とし)開始です。 わたしは今までの経験で 掻き落としには竹串が最適と思っています。 箔を傷つけるほど硬すぎず 絵具に負けるほど弱くなく。 イタリアでは ネイルアートに使うようなオレンジスティックで掻いていました。 ![]() 箔を覆うテンペラ絵具は 卵黄の量も重要です。 少ないと絵具層が弱く また金箔に弾かれてしまいます。 かと言って多すぎるとモッタリし 掻き落とし作業も難儀します。 顔料によっても卵黄の適量は少しずつ違いますから これはカンと経験で・・・としか言えないのですけれど。 このグラッフィート技法では地味な色 つまりは 金とのコントラストが強い色を使った方が よりやりがいがある・・・ 地味派手とでも申しましょうか 古典技法独特の表現ができる技法です。 TAさんの額縁が完成した暁には またご紹介いたします。 (月曜日担当 石井)
by johanesvermeer02
| 2015-02-19 09:48
| 額縁
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