本当に暑い日が続いています。
暑い日には冷たい金属にでも触れたくなります。
この教室でもいくつかの金属は扱いますが、金は唯一腐食しない
金属として知られています。そのため、ケーキやお酒の中に入れて口から体内に
入っても害はないので時々用いられます。
一方、銀は空気中の酸素と反応して酸化して時と共に次第に黒ずんでゆきます。
その銀を使って絵を描いていた時代がありました。
12世紀〜17世紀くらいだろうといわれていますが、今の鉛筆代わりにデッサン用具として
使われていました。いわゆるシルバー・ポイントと呼ばれています。
右のステッドラーの芯に銀の棒を差し込んで使っています。
根気のいる描画材ですが、独特のマチエールも鉛筆とは少し違った金属質の感触を得られます。
描いた後でやがて時と共に酸化して変化してゆきます。
急ぐ場合は硫黄水などを使うと一気に酸化は進みます。
暑い夏の夜などにひとつ試みてはいかがでしょうか?